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株“煽り”とポジショントークをどう眺めるか(Twitter編)

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株取引にあたって、ネットでの情報収集はみなさんどのようにしているでしょうか?特に若くて経験の浅いぽこぺん太と同じような方たちはおそらく、Twitterは確実に使っているのではないかと思います。

もう何年も前から、株系コンビニ雑誌などで「カリスマTwitter投資家特集」といったものが定期的に載るようになりましたし、鉄板のツールとして確立されてる印象ですね。有名な方のつぶやきだけでなく相場の空気感を知ったり、公式の速報情報を拾うのにも非常に役立つと思います。

 

じゃあそこで重要な話なのですが「投資家の人をフォローして儲けられるか?」という点。個人的に言えば、本当の意味で儲けに直結すると思える情報を発信されている方は非常に少ないと思います。またそれと同時に「投稿された情報をどう活かすか」という、フォローしている自分自身の読解力・分析力・相場知識が問われているのも確かです。記事タイトルにも挙げた“煽り”や、およそ予測とは言えない希望的観測がポジショントークとしてつぶやかれ、それを真に受けてしまうという状況も決して少なくないのでは?なぜそのようなことが起こるのでしょう。

 

競馬の予想屋選びとは違う「投資屋アカウント」

 

これは細かい法制度的な話ではなく構造上そうなってるだけですが、競馬に類するギャンブルの場合、1レース内でのオッズが決められているため予想屋は「自分の本命に客が集中されては配当が下がるので困る」のです。とはいえ予想を外しすぎれば予想屋としての儲けに関わるので、レースによって適当な軸馬を中心に幅広く買いを勧めるなどしてバランスを保とうとします。(純粋に予想稼業のみで食っている人もいるとは思いますが)

ではTwitter上の投資家はどうでしょうか?公開株式市場ではよりシンプルに「買い(売り)を集める」ことが利益につながる場合がほとんどと言って良いでしょう。つまり、わざわざ煽る銘柄がその投資家にとっての本命である確率は競馬の予想屋よりも高く、実際にその銘柄を保有している可能性も高いということです。

 

銘柄を予想する→その銘柄が上がる※→予想を頼る人数が増える→さらに上昇

※売りポジであれば当然その反対

 

理屈でいえば、こういうスパイラルに持っていくために自分の買った銘柄をつぶやき、人を集めようとする傾向が強いのがTwitterで株予想する人”の基本行動かと思います。

もちろん本人としてもそこまであからさまな誘導をしているつもりは無いのかも知れません。ですが自分のポジションをつぶやき、その投資行動がいかに正しい判断かを喧伝するということを客観的に見れば、誘導以外の何物でもありませんよね。

問題は、ギャンブルは外部の予想によってレースの結果が変わったり出目に影響が出ることはまずあり得ませんが、株の場合はそれが起こりうることです。しかも株は「レースの終わり」が実質無いため、一時的に予想が外れたとしてもそれを「レースの途中経過だ!(中長期目的だから!など)」と言い張ることもできてしまう。それだけならばまだしも、実際に高い影響力を持つ人物の発言をきっかけに「本当は弱い馬をむりやり勝たせる」ことも可能なのがおそろしいところです。

 

kabumatome.doorblog.jp

先日の新興株で起きた「アキュセラの6日連続ストップ安」も特殊要因(インサイダー取引の疑いさえある下落タイミング、SBI証券以外現物すら売買不可、PTS市場が存在しなかったetc…)があるとはいえ、社会的な企業の実力以上の高値で掴み、売る時機を逃してしまった人というのは多かれ少なかれネット上でのポジショントークに影響を受けていたことは間違いないと思います。「実際の弱さ」があらわになるタイミングはいつかは来てしまうもの。では一体どうすれば“煽り”によって不必要な損失を被らずに済むのでしょうか? (煽りが来そうな銘柄に一切触れないようにと考えて、値動きしない過疎銘柄を延々掴んでいるのもアホみたいな話ですし)

 

「手法を晒すヒント、または売りサインの始まりにすぎない」という視点

 

ポジショントークは、逆に利用してやるという見方も必要だと考えています。まず理解したいのは、およそTwitter上での銘柄に関する直接的な発言はその人の投資傾向を知るヒントに過ぎず、細部を1ミリも明かさないつぶやきは全て流して構わないのです。そして最終的に「煽る人間よりも上流に立つ」ことが重要だろうということです。

投資傾向を知る、というのは例を出すと…著名アカウントによる「◯◯(銘柄名)たくさん買いました」というツイートに対して、数量・買値・信用か現物か・目標売値・買いに至らせた材料、といった周辺情報をまず探すことです。それが分からないままに追いかけて買う必要は一切無いように思います。すべてを明らかにする人も珍しいと思いますが、プロフィールやブログに手法の詳細や直近数カ月程度のトレード情報があればそちらも参考に、いくつものトレードに関するつぶやきを見て、まずはポジションの数量と材料の判断ぐらいはすぐにつくようになるのが先決です。

そうなると先ほどのつぶやきが「(新商品の好調な出だしを材料に)◯◯たくさん(普段数単元のトレードばかりなので多くとも10倍程度)買いました」といった形で補足されていきます。さらにそのポジションがどう動いたかを確認することで、その先の強気・弱気といった動向まで伺うことができるようになるのが理想です。

繰り返しますが最終的に「先に上流に立つ」ことが目標なので、そのトレードでどのぐらい損益が出たかという話などは所詮ヒントのひとつに過ぎません。他人の儲けは他人の儲けなのですから、数字としてだけ見れば十分と思います。

そうしたヒントを集めることで、大きな一次情報(リリースや指標発表など)に対してどう動くべきかが変わってきます。「??さんが買ったらしい株」に飛びつくのではなく、「??さんがいま買いそうな株」を予想するのはヒントさえあればそこまで難しいことではないと思います。ひとつのセクターや材料で挙がる候補はせいぜい十数銘柄、現在値・値動き・時価総額などで絞り、さらに??さんが過去に取引していた銘柄が分かればさらに絞れるでしょう。

 

もし“煽り”やポジトークを最も有効に利用してやるとしたら、

一次情報の発表→買いTwitterで“煽り”が始まる→“煽り”による上昇を確認したら売り

というパターンでしょうが、そこまで上手くいかなくても構わないのです。どのみち一次情報の時点で選んだ銘柄が完全な見当はずれでなければ、別の煽りアカウントがその銘柄に寄ってきます。見当はずれを選んでしまったのなら、もう一度ヒントを集め直してみることが必要かもしれません。

 

“煽り”が始まった直後ではなく、そうした煽りに反応した下流の人々が動き出した時点で自分のポジションは手放す。誰も寄り付かない銘柄にこだわってもマイナスにしかならず、かといって“煽り”の後追いで高値づかみの大損は避けたい…その2つを解決するには「上流に立つ」以外にありません。すぐに利確!とまで決意できなくても、より安く仕込むことで、暴落を食らうリスクも、煽りに左右されることも減るはずです。

 

一応このブログでは常に「大損しないこと」が前提としてあるので、たとえ手放した後でさらに急騰するようなパターンがあったとしても「損しなかった分でプラス」というスタンスでいます。小学生並みの話ですが、市場のお金は消えるわけでなく循環しますから。それぞれの銘柄選びの上流に立ち早々に立ち去る、ということさえ出来れば結果として残るものも大きく、なにより“だまされた!”などという思いをしなくて済むかもしれませんw

まずはそのためのツール、としてTwitterをとらえてみるのも良いかもという話でした。